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 2016年の春頃、兼ねてから付き合いがあった写真家の嶌村吉祥丸さんと「写ルンです」について何気なく話していた。そこから発展して、路上生活者の方々に「写ルンです」で自由に写真を撮ってもらい、それを作品として世の中に出すことは出来ないだろうかと僕たちは考えた。彼らのことを知るきっかけが欲しかったし、与えたかった。

 そして、このプロジェクトを「The Home」と名付け、写ルンですを抱えて渋谷の街に繰り出した。もちろん、これまで積極的に彼らとコミュニケーションを取ろうとしたことはなかったから、話しかけるのに躊躇してしまったことは言うまでもない。だけど、それも最初だけだった。今では宮下公園付近で顔見知りの彼らとすれ違ったら、気軽に話せるだろう。だけど、こういう機会がなかったら、ずっと謎の色眼鏡をかけたままだったのかもしれないな。

 では、彼ら一体どんな写真を撮ったのか。僕たち自身、そこには不安があったのだが、見事に裏切られることになる。個人的には普段見過ごしがちな何気ない美しさを捉えた写真だと思った。しかし、感覚に正解はない。だからこそ、ここでは「The Home」を読んでいただいた人々の声を紹介したいと思う。

2016.10.16 Uni-Share編集部

どこかで『ホームレスの方々が何を見ているのか』にとても興味があったし、
『毎日どんな思いで、過ごしているのだろう』と思っていた。
1つ1つの写真から、そのシャッターを切る瞬間の彼ら姿が想像されて、
すごくあたたかい気持ちになった。
どこかで“自分達とは違う人”と思っていた彼らは、自分と全く同じなのだと感じた。
編集(24)女性

とても好みの企画。人間があふれていて、歩み寄っている感じがとても現れていた。おもしろい

ー スタイリスト(22)男性

何度でも聞きたくなる音楽があるように、何度でも見たくなる写真

ー スタイリスト(23)男性

そう来たか。もう何か着眼点自体が面白いし、私たちの知らない世界(同じ日本といえど)の見方をしている様に感じました。もっと触れ合いたいと思った。今の環境に。

ー グラフィックデザイナー(23)女性

ホームレスの方にシャッターを切ってもらうという視点が斬新でした。作品を通じて彼らなりの視点と言葉から、普段の何気ない日常こそが実はとっても幸せで有難い“非日常”であることに気づかされました。

ー 会社員(38)男性

構図や被写体に対して、こうあるべきだというものを全く感じない。しかし、だからこそ感じることのできる撮影者の“街”の見方や解釈というものが存在し、ある種の美しさを感じた

ー 学生(21)男性

嘘がなく、ありのままだなと思いました。知らない人のことを知ってみたい。全部はわからないけど、写真には正直に写る。そこに思いはなくても、生活している。少しのぞけたみたいで、面白かった。

ー アパレル(23)女性

どこかで『ホームレスの方々が何を見ているのか』にとても興味があったし、『毎日どんな思いで、過ごしているのだろう』と思っていた。1つ1つの写真から、そのシャッターを切る瞬間の彼ら姿が想像されて、すごくあたたかい気持ちになった。どこかで“自分達とは違う人”と思っていた彼らは、自分と全く同じなのだと感じた。

ー 編集(24)女性

そ彼らの視点に着目しようという試みがまず面白いなと感じた。写真の風景はどれも渋谷に頻繁に来るんなら見たことあるものばかり。でも僕たちには絶対この切り取り方はできないと思った。それは、渋谷のド真ん中でシャッターを切る恥ずかしさだったり、当たり前の風景を美しいと思う心のなさだったり。このように“こちら側”と“あちら側”にお互い影響し合うような良い企画だと思いました。

ー 学生(22)男性

文を読ませて頂きました。文字と写真の調和がとても快適でした。素晴らしかったです。

ー 学生(17)女性

路上生活者だからこその美をとられてるのかと思いきや、
彼、彼女らの心境、社会とのキョリの変化が面白い。
継続して見ることで写真の可能性が見える気がした。
ライター(31)男性

“しょうがない”という一言では片付けられないけれど、いろんな想いがあっっての“今”なんだなと思いました。渋谷の街の見方が変わりますね。

ー アパレル(20)女性

いつも見てる(見慣れている)景色なのに全く違うように見える写真があってキレイだった。

ー 花屋(22)女性

ホームレスさんの視点おもしろい。私自身ホームレスにいつなるか分からないなと思ってるので、そこから見える風景。不思議と素敵で、羨ましくも思える。

ー スタイリスト(34)女性

素敵な企画でした。普段スポットが当たらないような人にも人生があり考えがあるという当たり前なことを見つけさせていただきました。再確認。

ー 写真家(25)女性